EHD and Electrostaic Propulsion Devices
電気流体力学と静電気力による推進装置

EHD推進機のドローン化について


2021年 9月6日
2021年 10月13日
2021年 12月30日
2023年 5月18日
2024年 1月5日
古い情報は破棄。重要な情報だけ残していきます。


キーワード; 金属の分極、電荷、静電容量、電界、大気イオン密度、弱電離プラズマ
Keyword; EHD, Electrostaic, Propulsion, Charges, Capacitance, Polarization effect in Asymmetrical Metal Structure, Plasma


ここでは、長く開発してきたEHD推進デバイスのドローン化実現の可能性に関して説明を行う。


実現可能性が高いパラメータ
 EHDデバイスへの電源搭載を可能とする。

 EHD推進デバイス: 円形 放射状  直径 1mから0.5m 上記写真の改造型
               印加電圧 100kV  過去の実験データより
               浮上力 20g

 高電圧電源の詳細 : 小型テスラコイル(というよりも、無線送電用の空芯トランス)
                単一FET駆動、発振回路
               CW整流回路  出力電圧 100kV
               総重量: 5g
               パルス化: 外部コンデンサを短絡放電


  個々の技術がすでに確立されているため実現可能性は非常に高い。
  しかし、上記が完成したとしてもドローンとしての動作のみに限定されそう。



2021. 12. 30 追記

ご報告です。 超軽量な高電圧発生装置を開発し、それをEHDデバイスに搭載しました。
EHDデバイスに搭載した状態で高電圧を発生し、その高電圧で浮上させることに成功しました。

まだ長時間は浮上させることができませんが、ワイヤー1本で上空へ飛ばすことが可能となりました。
今後、TCも装置に搭載します。


実験の写真 高電圧電源を搭載したEHDデバイスが浮上している様子。



多層フレーム採用EHDデバイス 25cmL
テスラコイル動作EHD推進器の実験動画



多層フレーム採用EHDデバイス 25cmL(2)
以下の動画が、このEHD推進デバイスの浮上特性を良く現している。
地球の重力に反発する様な挙動を示している動画です。
地球から出る自然の流れに乗るように、エレベータに乗った様な感じで水平方向の姿勢を変えず、そのままスーっと鉛直上方向に上昇していきます。
ドローンとかヘリコプター等ではありえない話で、根本的に特性は異なります。
デバイスの基本設計は、水平方向にできる限り広い金属面を設けることです。
EHD推進器の実験動画

EHDデバイス 三角形 25cm小型
多重リング小型 2023.10.10
EHD推進器 三角形 25cm小型 実験動画


2024.1.5 Triagle type
EHD推進器 三角形 25cm小型 実験動画

2024.1.15 Circle type
EHD推進器 円形 小型 実験動画



2024.1.23 Circle type v2
EHD推進器 円形 小型v3 実験動画



2024.3.4 Circle type 大型 35cmφ
EHD推進器 円形 大型v1 実験動画


2024.4.04 分極構造
上部電極を格納し、ワイヤ電極を構造に取り込み一体化。
下部分極板もとりつけ中央部に物を搭載可能とした。

EHD推進器 円形 大型v2 実験動画



2024.4.16 中央部小型化


2024.4.30 下部電極の立体的構造化 2Dから3Dへ
EHD推進器 円形立体構造 実験動画


装置試作では、お皿の様な一体型オール金属体を目指します。



我々が作製しているデバイスは、基本的に板を水平方向に配置した形状を取り、電荷蓄積量と浮上力を改善させることに成功している。
ここで用いられる金属は、ただ単純な金属構造でなく多層化してあり、中心の放射状電極にはただの平面でなく放射状構造に意味がある。
多層化については、以前に述べた。
当たり前だが、この構造では、イオン風は中心でを通り抜けができない。もし、イオン推進であれば、推力が低下し浮上はできない。




     実験配置図 
     EHDデバイス
 
     重量         : 1.5 g
     サイズ        : 25cmの正三角形
     ペイロード      : 2g
     高電圧発生器重量: 1.5g

     ○高電圧発生装置の構成
      超薄型軽量フラットキャパシター
      高電圧ダイオード
      CW回路構成 今後さらなる多段構成と高電圧発生が可能
     



参考文献
Taku Saiki,
"Ehd and Electrostatic Propulsion Device Mounted with High Voltage Generator", viXra.org e-Print archive, 2022年1月10日viXra:2201.0042

発表論文
Taku Saiki,
“Analysis for Levitation of EHD and Electrostatic Propulsion Device in Direction of Gravity using Optical Flow Method”,
J. of Electrical Electronics Engineering, (2024) Vol.3(1) pp.1-12.


学会発表
佐伯 拓
コンピュータ画像でのEHDと静電気による推進デバイスの浮上特性解析
第71回応用物理学会春季学術講演会 2024年 3/25 
東京都 東京都市大学 世田谷キャンパス、25p-12C-8